秋の会津 通訳旅行

秋の福島県、観光名所巡りをしてきました。

今回はある国際シンポジウムに招待をされていたプレゼンターの先生方16名に同行をするというものでした。受け入れ側の研究機関の方々も大勢参加され、総人数は30名を超えました。ホテルのロビーに続々と集まる紳士や淑女たちとご挨拶をしながら、私と頼れる相棒Sさんの緊張は既に朝からピークを迎えました。

新潟から同行した日本人ガイドの言葉を、午前中は青ざめながら「受身」通訳を行っていましたが、昼食後は少し余裕が出てきました。二人とも適応能力は抜群ですから(笑)こちらから「積極的に聞く」スタイルに自然と変わっていくと、瞬時に訳すということが、面白くなってきました。アドレナリン出ましたね〜。

難しいと思ったのは、日本語の「曖昧さ」。
他の言語に通じるように訳すということは、まず私が解釈して、アウトラインを組み立てて、ここで声に出して話をしながら細かいディテールを付け加えていく(私の頭の場合)という順番なので、私がきちんと話し手の要点や言わんとしている事柄を理解していないと不可能です。それは以前から分かっていたことなのですが、実際に自分以外の人の言葉を一日訳してみて、予備知識のある出来事には対応できるのですが、予想していない展開に流れたときは、変化球に上手く対応できずに右往左往してしまう場面がありました。プロの「通訳」の方々のお仕事が、いかに他言語だけではなく母国語である日本語にも大いにこだわり、普段からの事前準備に裏づけされたものか、少し分かった気がします。

主催者側の方々には大変喜んでいただき、帰国をされたお客様からもお礼のメールをいただきました。貴重な体験をさせていただき感謝をしています。同時に自分の力不足にここ何日か真剣に落ち込みました。でもこれも事実です。受け入れて、精進していきたいと思います。

お世話になった皆様、本当にどうもありがとうございました。